研究内容

 我々は有機合成化学をベースとして高機能性有機材料を創出することに注力しています。望む機能を発現するためにはどの様な有機分子が適切かを設計し、それらを実際に合成して物性を明らかにしています。逆に、合成した有機分子が思わぬ物性を発現した場合、それが何に起因するかを分子シミュレーションなどを通して解明しています。

 

 ターゲットとする有機分子は低分子有機化合物のみならず、分子量が明確な巨大分子や樹状高分子、分子量数万の高分子化合物、そして分子集合体やゲル・ネットワーク高分子など多岐にわたっています。

 

 電気を通すプラスチックや眩い光を放つフィルム、ガスを貯蔵する粉末に傷が付きにくい樹脂、自然界を模倣した高次分子システム構築など、一人一人のアイデアを活かして社会のニーズを取り入れることにより、オリジナリティあふれる次世代材料の開発を目指して研究を続けています。

 

 代表的な研究テーマを以下に紹介します。

[2.2]パラシクロファンは二枚のベンゼン環が面と面で向かい合った積層構造を有している化合物です。この化合物の適切な位置に置換基を導入すると「面性不斉」というキラリティを発現します。我々は最近、置換基を二つ有する[2.2]パラシクロファンと、置換基を四つ有する[2.2]パラシクロファンの新規光学分割法の開発に成功…

[2.2]パラシクロファンは二枚のベンゼン環が面と面で向かい合った積層構造を有している化合物です。面と面の距離は約3Åと短く、ベンゼン環同士が相互作用しています。例えば、この化合物にπ共役系化合物を導入すると、π共役系化合物が部分的に積層した構造が得られます。

ホスフィンの反転障壁は窒素原子よりも高く、ホスフィンのリン原子は炭素原子と同様にキラル中心として利用できます。また、ホスフィンは非共有電子対を有しているため、各種遷移金属に配位することが可能です。我々は、このような特徴を有するホスフィンに着目し、特にP−キラルビスホスフィンをビルディングブロックとし…

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