細胞の高感度蛍光顕微鏡イメージング

プラズモニックチップの明るい蛍光を与える特徴を生かして、蛍光顕微鏡での細胞観察にチップを利用しています。
1)培養した神経細胞の高感度蛍光イメージング
HP-4

ラットの神経細胞をプラズモニックチップ上とスライドガラス上で培養し、蛍光顕微鏡で蛍光像を撮影しました。表面プラズモン共鳴効果によって、プラズモニックチップ上ではスライドガラス上より10倍明るく、また基板上に伸びた樹状突起がコントラストよく見えました。これによって、これまで見えなかった細胞の接着面を詳しく調べることができます。(産総研・北大・関西大との共同研究)

【関連論文】
1.Keiko Tawa*, Chikara Yasui, Chie Hosokawa, Hiroyuki Aota and Junji Nishii, ”In Situ Sensitive Fluorescence Imaging of Neurons Cultured on a Plasmonic Dish Using Fluorescence Microscopy”, ACS Appl. Mater. Interfaces, 6 (22), 20010–20015 (2014).
2.C. Yasui, K. Tawa*, C. Hosokawa, J. Nishii, H. Aota, and A. Matsumoto, “Sensitive Fluorescence Microscopy of Neurons Cultured on a Plasmonic Chip”, Jap. J. Appl. Phys., 51, 06FK10 (2012).

 

 
2)癌細胞のin situ蛍光顕微鏡観察

乳癌細胞MCF-7とMDA-MB231に発現している膜タンパク質EpCAMを蛍光顕微鏡で観察しました。発現量の多いMCF-7ではもちろんのことMDA-MB231でも、ガラス基板上におかれた細胞には暗くて見えにくいEpCAMが、プラズモニックチップ上では10倍以上明るく検出することができました。また、ガラス基板上で検出できるEpCAMは細胞の輪郭のみですが、プラズモニックチッ上では、チップへの接着面側に発現しているEpCAMを高感度に検出することができました。(産総研との共同研究)

乳癌細胞図

【関連論文】

1.Keiko Tawa*, Shohei Yamamura, Chisato Sasakawa, Izumi Shibata, Masatoshi Kataoka, “Sensitive Detection of Cell Surface Membrane Proteins in Living Breast Cancer Cells by Using Multicolor Fluorescence Microscopy with a Plasmonic Chip” ACS Applie Materials and Interfaces, 8 (44), 29893–29898, (2016). DOI: 10.1021/acsami.6b07777

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